家などを相続するとき遺言ってどんな役割があるの?


相続の話しでは、遺言の問題もかならず出てきます。ここでは、大まかに遺言書が家などを相続するなかで、どのような扱われ方をするのか、また遺言に対抗する要件としてどのようなものがあるかも触れています。それでは見ていきましょう。

 

 

遺言書の代表的な種類・仕様は何か?

相続とは、通常は法定どおり、または相続人が分割協議で被相続人の遺産を分けることですが、遺言がある場合は、原則、遺言書通りに遺産を分けなければなりません。

 

 

この場合、多くの相続人が驚くと思います。ただ、遺言書の内容にしたがって家などの遺産を分けなければならないことには変わらないわけですが、ここで気になるのが遺言書の種類ではないでしょうか。また、遺言書によっては仕上がりなどが不完全なために、効力を失うことも考えられます。ですから、相続人にとっては、遺言書の種類と仕様も気になります。

 

 

遺言書の種類は、じつはいっぱいあるのですが、代表的な遺言書を上げておきましょう。それは、「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」です。

 

 

「自筆証書遺言」は、その名の通りで、自分ひとりで書いた遺言書のことですが、書き方は法律で決っています。ただし、筆記具は鉛筆でも良いのですが、PCやワープロで書いたものは全て無効となり、あくまで自筆で仕上げなければなりません。また、落としてはいけないものに年月日の記載と押印が必要です(実印でなくても良い)。

 

 

やはり「自筆証書遺言」より「公正証書遺言」のほうが信頼がある

ただし「自筆証書遺言」は、いくら法律を読んで作成しても、専門家にみてもらうと、財産の特定など、かならず不備な箇所が出てきます。そのため遺言能力を争われ、無効とされるケースが多いのです。

 

 

いっぽう「公正証書遺言」は法律のプロである「公証人(元裁判官)」が作成するのでミスによる遺言の無効はまずありえません。しかも遺言の原本を保管しているのが公証役場ですから、紛失や改ざんの恐れがきわめて少ないです。

 

 

また「公正証書遺言」は「自筆証書遺言」などとは違い、家庭裁判所に開封せず持ち込む(検認を受ける)必要もないため、すぐに手続きに移れるメリットもあります。どちらが良いかといえば、遺言書を知っている人なら、「公正証書遺言」で遺言書を作成するべきと言うでしょう。

 

 

遺言内容に唯一対抗できる「遺留分減殺請求権」とは

遺言書があれば特定の人を指定して、通常なら、相続人の資格がなくても家など財産分与が与えられます。ただし、それでは納得できない者も出てきますので、遺留分の範囲内で相続人としての権利を主張できるのが、いわゆる「遺留分減殺請求権」です。

 

 

「遺留分減殺請求権」は時効が相続開始時より10年となっています。遺留分とは、相続人が相続できる割合のことで、これも法律により決められています。たとえば、全ての財産を相続人以外に贈与するような内容の遺言を残していた場合に、遺留分に当たる部分については、その人物から遺産を取り戻せる旨をうたったものが「遺留分減殺請求権」です。

 

 

ただ、解釈はいろいろあって、結局遺言書の主張を守る結論が多く見られるようです。なお、遺留分を認められるのは配偶者、子、そして直系尊属までです。これも知識として覚えておくと良いかもしれません。