遺産相続の「配偶者の税額の軽減」とはどのような軽減措置か?


家などの遺産相続で話題になる配偶者の税額の軽減ですが(配偶者ということで妻だけではなく夫も該当します)、どのような税額の軽減制度なのかまとめておきましょう。

 

 

改めて配偶者の税額の軽減とは

 

遺産相続の配偶者の税額の軽減は、遺産額が、下記の金額のどちらか多い金額までなら、配偶者に相続税はかからない制度です(つまり税額は0円ということ)。

 

・1億6千万円
・配偶者の法定相続分相当額

 

配偶者の法定相続分相当額とは次のうちのいずれかになりなす。

 

【法定相続分とは】

 

遺産相続の「配偶者の税額の軽減」とはどのような軽減措置か?
(国税庁ホームページより抜粋)

 

 

もう一度、言いますと、遺産額が、1億6千万円か上記で按分した金額のうち、どちらか多い方までなら相続税は0円となります。配偶者の税額の軽減とはそのような制度なのです。

 

 

配偶者の税額の軽減には期限がある

 

ただし、この制度を使うには、期限を厳守しなければなりません。つまり、配偶者の税額の軽減は、配偶者が遺産分割で実際に取得した財産をもとに計算されますから、相続税の申告期限までに分割されていない財産は税額軽減の対象にはならないのです。ですから、相続開始後、初めての相続税の申告期限までに申告・提出していなければ配偶者の税額の軽減は使えません。

 

 

ただし、相続税の申告書等に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付し、申告期限までに分割できなかった財産について、申告期限から3年以内に分割した場合は税額軽減の対象になります。

 

 

また、申告期限から3年を経過する日までに、分割できないやむを得ない事情があり、税務署長の承認を受けた場合は、「分割できないやむを得ない事情がなくなった日」の翌日から4か月以内に分割されれば、税額軽減の対象になります。

 

 

まず、初回の申告期限までに分割がまとまらない場合は、役所(税務署)に、期限の延長の相談に出向くようにしたほうが良いでしょう。

 

 

1次相続で相続税を0円にすると2次相続の税額負担が重くなる?

 

ホームページを見ていると「配偶者控除のメリットとデメリット」といったタイトルを目にします。そこには「1億6000万円まで無税の特例を安易に使うのはどうか」といったことが書かれています。

 

 

内容は、1次相続で相続税を0円にすると、配偶者から子への相続の段階で相続税の負担が重くなってしまうことを心配するものです。

 

 

これは、これで鋭い洞察なのですが、どちらにしても税金を負担するのなら、1次相続で相続税を0円にして、掛かっていたかもしれない税額を現金で貯めておきます。その貯めておいた現金を、2次相続の際に税額の支払い分として使った方が、考え方としては(資産の目減り分、貯金が増えるなど)お得だと思います。

 

 

それぞれの良いように、税額をシミュレーションしてみてください。