離婚の経験がある方が家など遺産相続する際に注意すること


日本も欧米並みに離婚が当たり前になって久しいですが、前妻・前夫の子どもがいての離婚は、その子にも相続する権利は残ります。前妻(以下、便宜上、前妻として説明を続けます)に子どもがいる場合、将来相続する点でどのようなことを注意すれば良いでしょうか。

 

 

親が離婚しても子どもには相続権が残る

 

前妻に自分の子どもがいる場合の相続について見ていくわけですが、離婚をしてしまうと、もちろん配偶者には相続する権利はなくなります。

 

 

しかし、子どもには変わらず相続権は残り、新しい家族に子どもが生まれてもその実子と同じように法定相続人の一人に数えられます。このことは、意外に見落とされているようなので、再度確認してもらいたい点です。

 

 

なお、再婚をした場合の連れ子にもなり得るのがこの子たちですが、新しい家族のもとでは、連れ子には相続権はありません(逆に新たな家庭では、配偶者には相続権は発生します)。ですから、再婚した場合は、前妻の子を養子縁組しておくと、実子と同様に相続する権利が得られます。これも見落としていることがありますから、再婚を考えている場合は二人で話し合ってみてください。

 

 

相続できても良いことばかりとは限らない

 

では、話しを元に戻しましょう。

 

 

離婚をしても、子どもには相続権が残ることはわかりましたが、離婚をした夫婦の関係によっても、子が心情的に、素直に相続を主張できるかが変わってきます。

 

 

例えば、離婚後も親子の交流がある場合は、離れた親の側も将来もしものときが来たら財産分与や家などの遺産相続をきちんとしてあげたいと心から思える親もいれば、一方ではその後の人生がうまくいかず、負債を多く抱えたまま晩年を迎える親もいて、本当に人それぞれだからです。

 

 

なので、親なら、せめて子どもに負債だけは引継ぐことはさせたくないと思うはずです。この場合は、夫の今後の人生を冷静に見て、負債を引継ぐことになりそうなら、相続放棄もおすすめします。

 

 

相続したくても遺言書で拒否されることも

 

また、それとは逆に、新しい家庭が非常に上手くいって、前以上の幸せを掴むこともあります。そうなると、前妻の子に財産分与をしない、家などの遺産相続をしないと決めてしまい、前妻の子には遺産相続しない旨の遺言書を作成することも考えられます。

 

 

また遺言書のほかにも、あらかじめ生前贈与を進めて、財産そのものも遺産分割できないように相続対策している場合もあります。こうなると、相続権があること自体が、子どもを苦しめることにつながってしまいます。

 

 

子どもは好き好んで、あなたと前配偶者のもとに生まれてきたわけではないことを考えて、親であるなら子にとって最善の方法を選べるよう、仕向けてあげるべきではないでしょうか。